洋々閣

Architecture

唐津の「洋々閣」は、明治26年創業の老舗旅館。通りに面した千本格子の佇まいは、古き良き旅館建築の面影を当時のままの姿で現在に伝えている。柿沼守利さんが改修を担当したと、何かの雑誌で見かけたことがここを知るきっかけ。長年の風雪に耐え、積年劣化の激しかった家屋の改修が80年代初頭から始められ、20年の長期にわたり少しずつ更新されたとのこと。20室ある客室は全て和室で、それぞれに趣の異なるデザインが施されている。柿沼守利さんが、谷崎潤一朗の随筆の一部を引用して当旅館を紹介しています。

「われわれの先祖はいつしか陰翳のうちに美を発見し、やがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った。もし、日本座敷をひとつの陰翳に喩えるなら、障子は墨色の最も淡い部分であり床の間は最も濃い部分である。私は数奇を凝らした日本座敷の床の間を見る毎に、いかに日本人が陰翳の秘密を理解し、光と蔭との使い分けに巧妙であるかに感嘆する。落懸のうしろや、花活の周囲や、違い棚の下などを填めている闇を眺めて、それが何でもない蔭であることを知りながらもそこの空気だけがシーンと沈み切っているような、永劫不変の閑寂がその暗がりを領しているような感銘を受ける。」

陰翳礼讃/谷崎潤一朗

まさに日本建築がもつ陰翳の美しさを感じる事が出来る空間。
今度訪れた時は一番良い部屋に泊まるぞ(笑) 。

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洋々閣

住所:佐賀県唐津市東唐津2-4-40
TEL:0955-72-7181